歯を失う人の割合
入れ歯と「認知症リスク」「転倒リスク」の関係
入れ歯と認知症、入れ歯と転倒。一見すると関係がないように思いますが、興味深い調査結果があります。調査結果によると、歯を失っているのに入れ歯をしていない人は入れ歯を使用している人・歯が20本以上ある人に比べて、認知症・転倒のリスクが高くなります。発症リスクは認知症が最大で1.9倍、転倒は最大で2.5倍にまで上がるようです。歯を失った後、入れ歯などの治療をせず放置している方、入れ歯をせっかく作ったのに装着しないで過ごしている方はいませんか?歯は口の中だけの問題ではありません。放置している方や入れ歯の調子が悪くてお困りの方は早めに歯科医院を受診しましょう。
歯を失う原因
歯を失う二大原因は『むし歯』と『歯周病』です。 歯が比較的揃っている頃・若い頃はむし歯で失うことが多く、だんだんと歯の本数が少なくなるにつれて歯周病で失うことが増えてきます。 むし歯は小さい頃からおなじみの歯の病気として認識されている方が多いと思います。しかし、歯周病は中高年の病気というイメージはないでしょうか。実際には、20代・30代の半数以上の方が歯周病にかかっています。40歳以上の方については約8割が歯周病にかかっています。 誰もがむし歯にも、歯周病にもかかる可能性があるということです。 むし歯と歯周病はしっかりとしたケアや早期発見・早期治療ができれば、歯を失うことはありません。しかし、軽度での自覚症状がほとんどないため自分で発見することは難しいです。そのため、定期検診でむし歯・歯周病になっていないかをチェックし、予防歯科で磨き残しが多い場所を知り、ご自分の歯並びに合ったブラッシング方法を身につけることが歯を失わずに生活ができる近道です。 歯が痛くなってから歯科医院に通うのではなく、痛くなる前に定期検診や予防歯科で良い状態を保つのが歯科医院との良い付き合い方なのかもしれません。