歯周病は細菌が感染することによって起こる感染症です。このような話を聞くと、風邪のように咳やくしゃみなどでもうつってしまうのか、気になってしまうと思います。日本の成人のほとんどがかかってしまうとされている歯周病、それはどのような原因で起こるのか、またその感染経路などについて見ていきましょう。
歯周病菌はどうやって感染する?
歯周病になる原因
歯周病は歯周病菌によって引き起こされますが、歯周病菌を持っているからといって必ず歯周病を発症するわけではありません。歯周病を発症するかどうかは次のようなことで決まってきます。
1.歯周病菌の存在
歯周病を起こす細菌にもいくつかあります。中には若いうちからひどい歯周病を起こす特殊な細菌もあり、親子間での感染により重篤な歯周病を発症するケースが多く見られます。
2.環境的な問題
口の中の清掃状態、喫煙の有無、食生活や生活習慣、ストレスの有無などによっても歯周病のなりやすさが変わってきます。口の中を不潔にしていると歯周病菌が増え、悪さをしやすくなりますし、タバコを吸うと非常に歯周病にかかりやすく、また悪化しやすいことがわかっています。また、歯垢をためやすいような食生活(やわらかいもの、甘いものをよく食べる) 、不規則な生活、ストレスによって唾液が減ったり体の抵抗力が落ちたり、というようなことも歯周病を起こしやすくする原因となります。
3.本人の体の状態
年齢や生まれつきの免疫力、糖尿病の有無というようなことも歯周病の発症に関わります。一般的に年をとると免疫力が落ちてくるため、歯周病にかかりやすくなります。また、糖尿病になると免疫力が落ちるので感染症にかかりやすく、非常に歯周病リスクが高まります。
4.歯にかかる噛み合わせの力
歯ぎしりをしていたり、特定の歯に強い力がかかるような噛み合わせをしていたりすると、歯周病が急激に進行しやすくなります。