こどもの歯を虫歯から守るためには、食生活への気配りも必要です。おやつや間食は、こどもの成長にとって3食では補えない栄養を摂るといった意味では必要なものです。しかしながら、その内容によっては、虫歯になりやすいお口の環境をつくってしまいかねません。こどもの歯に良い食生活、良くない食生活とはどういったものか、あらかじめ把握しておきましょう。
こどもの歯に良くない食生活とは?
甘いお菓子や飲物をダラダラと食べ続けたり飲み続けたりすることは、最も歯によくない環境を与えることになります。砂糖たっぷりのおやつ、食べ終えるまで時間がかかるおやつ、歯にくっつきやすいおやつは、虫歯になりやすいのでなるべく避けたほうがいいでしょう。具体的には、チョコレートやグミ、ケーキ、キャラメル、ガムなどです。
虫歯になりにくいおやつとは?
虫歯を防ぐためには、砂糖をあまり使っていないもの、ダラダラ食べ続けなくていいもの、歯にくっつきにくいものを、おやつに選ぶと良いでしょう。 具体的には、せんべいやウエハース、果物、チーズ、プリン、ゼリーなど。また、甘いお菓子ばかりをおやつと考えるのではなく、「栄養補給のための第4の食事」として、おやつの内容を見直してみてはいかがでしょうか?
こどもにおすすめのおやつとは?
「おやつはこどもの栄養補給の機会」と考え、お菓子にこだわらずに選んでみましょう。歯を丈夫にする成分のひとつであるカルシウムが含まれている牛乳やチーズ、ヨーグルトといった乳製品はお勧めです。現代人の食生活は、カルシウムが不足しがち。積極的に、カルシウムを含む食べ物を選ぶようにしましょう。ひじき・わかめ・海苔といった海藻類や、煮干し、干しえびもカルシウムが豊富です。栄養バランスが取れた食事が重要ですので、野菜たっぷりのサンドイッチや焼き芋、昆布やわかめなど具だくさんのオニギリやスープなども、こどものおやつに最適です。ただし、塩分のとりすぎにならないよう味付けには注意しましょう。
飲物は水かお茶にしましょう
野菜ジュースやスポーツドリンクといった飲物は、一見身体にいいような印象ですが、水分補給用の飲物としてダラダラ与え続けると、非常に虫歯リスクが高まります。ジュースや清涼飲料水は決まった時間のみに限定し、普段は水かお茶を与えるようにしましょう。
こどもと大人の食器を分けましょう
生まれたばかりの赤ちゃんは、虫歯菌を持っていません。こどもの虫歯は、お母さんや家族など、まわりの大人から虫歯菌が伝染ったせいなのです。こどもと大人の食器は分け、大人が使ったお箸やスプーンで食べさせないように注意しましょう。口移しで食べさせるなど、もってのほかです。鍋を集団でつつく行為でも、虫歯菌や歯周病菌はが伝染ることがあるのです。こどものきれいな状態のお口に虫歯菌を増やさないよう、周りの大人が十分気をつけるようにしてください。まず、赤ちゃんを迎える前に、家族全員が歯科医院でお口のケアを受けておくとよいでしょう。